irish-design-logo アイルランドの国民投票について
Irish-jp.net / Irish Designs and Lifestyles for Japanese

アイルランドの国民投票について

ireland-abortion-referendum

 

アイルランドで起こっていること

もうアイルランドで生活を始められている方は皆さんご存知だと思いますが、アイルランドの街中を歩いていると、たくさんの「YES!」または「NO!」と書かれたポスターや旗などを見かけます。
これは何かと言うと、アイルランドで5月に行われる国民投票について書かれているのです。その議題というのが「人工妊娠中絶」です。
アイルランドでは現在人工妊娠中絶が事実上憲法によって禁止されていますが、今回この憲法8条を廃止するかどうか、この法律の改正にともなう国民投票が5月25日に行われます。
もし皆さんがアイルランドに来た時に、この話が話題になることがあるかもしれませんので、もしよければ読んでみて下さい。

 

保守的な国アイルランド

◆ 2015年 同性婚についての国民投票

アイルランドはキリスト教でも「厳格なカトリック教徒」で、他のヨーロッパの国と比較すると「保守的な考えを持つ国」と言われています。驚くことに、1995年まで「離婚は憲法で禁止」されていました。
しかし、近年はその保守的な気風が変化しつつあり、2015年には「同性婚に関する国民投票」が行われ6:4で合法化されました。

◆ 2017年 人工妊娠中絶についての国民投票

それに次ぐ大きな革命となるのが、今回の「人工妊娠中絶に対する国民投票」です。日本では妊娠21週以下までであれば個人の意見が尊重され、人工中絶が認められているようですが、アイルランドではいかなる理由があっても禁止されています。
今回ではこの法律を、妊娠12週間以内であれば、誰でも無条件に中絶ができるというルールに変更するという内容です。

例えば、「母親が性犯罪被害者」であったり、「胎児に致死性の異常がある場合」でも中絶が禁じられています。
2013年にようやく「母体に生命の危険がある場合などに限り」中絶が認められましたが、それまでは「子供を産むことで死亡に至る可能性がある」とされていても、「中絶することが認められず死亡してしまった母親」がニュースでも取り上げられていました。
そのため、多くのアイルランド人女性が、イギリスに行って中絶手術を受けていると言われています。お金がある人たちはそうすることができるけど、お金がない人たちは違法に薬などを購入して、それを飲んでお腹にいる赤ちゃんを殺してしまうということも発生しているそうです・・

 

YES OR NO?

◆ 国中をあげての活動

アイルランドの街を歩けば、いたるところに「Vote Yes」「Vote No」と書かれたポスターが貼られています。You Tubeなどのサイトで動画を見ている途中で流れる広告も全てこの国民投票に関する映像が流れます。賛成派の当事者のドキュメンタリーだったり、反対派の医師からのインタビューなどです。

「YesかNo、白黒はっきりつけられる問題ではなくて限りなくグレーだ」とアイルランドの大統領が言っている通り、国民にとっても難しい決断だと思いますが、、アイルランドという国が今変わろうとしているのは確かです。

◆ 自分の考えを見つめ直すきっかけに

私は今まで、人工妊娠中絶について深く知ろうと思ったり、考えたことはありませんでした。しかし、これを機会に「命・妊娠・中絶・母親・家族・社会保障」など、今まで当たり前に思っていたことを改めて考え直す大きなきっかけになったと思います。
アイルランド人の友人たちとも、この件に対して話をして意見を交換し合うこともあります。日本・日本人の場合、また皆とは違う考えかもしれませんが、お互いに新しい視野を持つことができれば、それもまた有意義なことです。

皆さんはどう思いますか?当事者ではなければ、なかなか考える機会がないかもしれませんが、これをきっかけに何か新しい発見や考えが見つかれば、私は嬉しく思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です